Jun 18, 2011

「sila」sneak preview 2


風合いや手触りがプラチナプリントに近い紙を選びました。紙とインクの相性は印刷するまでわかりませんでしたが、結果は大正解。印刷の良さと相まって、プラチナプリントの雰囲気をかなり再現できたと思います。この紙にはサトウキビの繊維が入っており、その名も「シュガー」。厚手で贅沢な紙。そのため重量級の写真集となりました。この写真集は指先での感触もぜひ楽しんでください(舐めても甘くはありません)。

「オリジナルプリントそのままでは?」と思えるほど、ある意味では怖いくらいの再現性です。

本文64点の作品を収録。
16年を掛けてアラスカ、カナダ、グリーンランドを撮影してきたものです。

周極地図と写真解説。

税込¥16,800。7月1日発売開始。印刷クオリティや装丁など、撮影者自身が色々な理想を追求して制作しました。写真集としては高額ですが、少しでも買い求め易い価格に近づけようと出版元の PGI に努力していただきました。ISBN は取得していませんので流通には乗りません。PGI の店頭かオンラインストアでの販売が基本です。ご購入はこちらへ。

「sila」sneak preview 1


ケースはタイトル文字とエスキモーの面の空押し。
至ってシンプルなケースですが、面の型を作るためのデータ作成が相当大変だったそうです。デザイナーの杉本さん、ありがとうございました。

35 x 35 cm の大型写真集です。
タイトル文字のブルーとグリーンの微妙な中間色は、グリーンランド北部で見た氷河の色をイメージしています。氷河の色は透過光なので印刷での完全な再現は不可能ですが。

テキストは英語、カラーリスット(西グリーンランド語)、日本語での表記(写真は西グリーンランド語)。カラーリスットはグリーンランドでの呼び名ですが、アラスカとカナダのイヌイットの言葉と同じ言語です(方言の違いはあります)。グリーンランドではまだ第一母語として話されていますが、アラスカとカナダではある年齢以上の人たちしか話せなく、そのような地域では今世紀中に消滅してしまう可能性が大きな言語です。

アラスカ、ヌニヴァック島のユピック・エスキモーのシャーマンの言葉から物語が始まります。この言葉は、デンマークの探検家クヌート・ラスムッセンが1920年代に第五次チューレ探検のなかで記録したものです。薄い斑模様のトレーシングペーパーに文字を印刷。1ページ目の写真が霧の向こう側に透けて見えるイメージでデザインしました。

入稿はオリジナルのプラチナプリントで。テスト印刷を繰り返し、プリンティングディレクターと印刷現場の方々のおかげで、最高の印刷結果を得ることができました。「これくらいの印刷は目指したい」と、目標とした高品質の写真集は何冊かありましたが、それらを凌駕するほどです。

Jun 17, 2011

写真集発売・写真展開催


写真集「sila」の発売を記念して、個展「sila」をフォト・ギャラリー・インターナショナルにて開催します。7月1日から8月27日まで。

展示作品は、すべてプラチナパラジウムプリントです。

また、写真集掲載作品もすべてオリジナルのプラチナパラジウムプリントから再現した高品位な印刷です。

Jun 13, 2011

田口ランディ x 八木清 in 早稲田大学小野記念講堂



これは、7月6日から開催される「グレイト・スピリット:カーティス、サルダール=アフカミ、八木清の写真」の関連企画として開催されます。

先着順、入場無料。