Sep 23, 2012

Gelatin Silver Session 2012 - SAVE THE FILM




10月1日から17日まで東京六本木のAXIS Galleryで開催されるゼラチンシルバーセッションに作品を出展します。

出展するのは、16x20インチの拡大ネガから制作した大判のプラチナパラジウムプリントです。作品は「伝統衣装を着たユピック・エスキモーの女性」。今回は、最近主流のインクジェットプリンターで出力するデジタル拡大ネガではなく、あえて超大判の銀塩フィルムで拡大ネガを作りプリントしました。拡大ネガの制作は田村写真の田村政実氏。結果として、非常に柔らかで繊細な毛皮や肌のディテールを再現できたと思います。

8x10インチの大型カメラで撮影したネガには、コンタクトプリントでは描写しきれない情報がつまっており、より大きなプリントを作ることでこれまで見えていなかった細部を表現することができます。これまでもデジタル拡大ネガからのプリント制作はおこなってきましたが、特に繊細さが要求されるポートレートには銀塩フィルムからの拡大ネガが適しているように思います。フィルム生産が続く限り、アナログ拡大ネガからのプラチナパラジムプリント制作をひとつの柱として取り組んでいこうと思っています。

また、期間中の10月13日におこなわれるトークセッションにも参加します。

Aug 25, 2012

原始感覚美術祭 2012

8月の中旬、長野県大町市の木崎湖で開催中の原始感覚美術祭に行ってきました。







Jul 7, 2012

原始感覚美術祭 2012

長野県大町市の木崎湖畔で開催される「原始感覚美術祭 2012」にプラチナプリントを出展します。8月4日から9月9日まで開催。

Jun 5, 2012

アッパリアスの夏


グリーンランド北西部のフィヨルドには、この夏もヒメウミスズメの群が飛来しているだろう。
現地のイヌイットは「アッパリアス」と呼んでいる。ウズラくらいの大きさのこの海鳥は臆病なくせに好奇心は旺盛で、ジワジワと用心深く足を進めてゆけば、ススを被ったように真っ黒な頭に黒くて大きな瞳がキラキラと光っているのがわかるくらい近寄ることができる。
嗚呼、今頃も何千、何万という黒い影が空を埋め尽くして、営巣地である断崖絶壁には鳴き声が賑やかにこだましているはずだ。

May 19, 2012

The London Photograph Fair



You are welcome to visit the LUNN booth at The London Photograph Fair this Sunday, May 20th



Heinrich KühnPortrait, 1911 Photogravure on tissue from Camera Work #33
Image size : 17,7 x 14,3 cm





Kiyoshi Yagi Inughuit Woman in Qulittaq (Caribou Skin parka), Siorapaluk, Greenland, 2009 Handmade platinum print. Edition of 20.
Image size : 24,5 x 19,5 cm


Exhibiting works from : Eugene Atget/Berenice Abbott, Ottomar Anschütz, Bisson Frères, Bill Brandt, Henri Cartier Bresson,
Joseph Breitenbach, Camera Work, Edward S. Curtis, Robert Frank, Hill & Adamson, Emil O. Hoppe,
Robert Howlett, Henri Le Secq, Stephen Livick, Andrew Macpherson, Charles Marville, Nadar,
Achille Quinet, James Robertson, Takeshi Shikama, Sasha Stone, ZD Tmej & Kiyoshi Yagi.

The London Photograph Fair
Sunday, May 20th from 10 am to 4 pm
The Holiday Inn, Bloomsbury Coram Street, London WC1N 1HT
(close to Russell Square tube station)

www.photofair.co.uk

Christophe LUNN

Feb 27, 2012

写真掲載「Arctic Clothing of North America—Alaska, Canada, Greenland」



Arctic Clothing of North America—Alaska, Canada, Greenland に私が撮影したユピック・エスキモーの家族やポートレート、伝統衣装などの写真が掲載されました。


エスキモーが狩猟などで着る毛皮の衣服には、極地の厳しい自然を生き抜くための知恵が凝縮されています。極地文化の衣服を研究する大英博物館の研究者たちによって、材料として使われる野生動物の毛皮の特性や、アラスカからカナダ、グリーンランド各地域に受け継がれている裁縫技術やデザインの詳細などが豊富な写真や図解とともに紹介されています。


Amazon.comでは、商品写真上の "LOOK INSIDE!" をクリックすると、本文の一部を見ることができます。McGill-Queens University 刊(英文)。

Feb 26, 2012

Complete Inuit shaman life story 1922



映画「Journals of Knud Rasmussen (2006)」から。

20世紀前半、現在のカナダ北極圏イグルリック周辺に実在した Aua という名のイヌイットのシャーマンが、彼の生い立ちと、極限状態においても彼らが頑にタブーを厳守する理由を、この地域を訪れていた探検家のクヌート・ラスムッセンに語る場面。

この映画は第五次チューレ探検がもとになっており、ラスムッセンが記述した報告書にもこの場面のことが克明に記録されている。youtube にアップされているこの場面は、長大な第五次チューレ探検記のなかでも人類普遍のテーマに迫る核心のひとつだと思っていたので、初めてこの映画を見たとき、この場面が再現されていたのはとても嬉しく思った。

第五次チューレ探検の報告書からは、かつてのイヌイット文化の記録という範疇を越えて、生きること(死についても)、写真を撮るということにおいても啓示を与えられた。ただ、映画自体の出来はザッカリアス・クヌック 監督の前作である「Atanarjuat (アタナッジュアッ)」の方が圧倒的に素晴らしかったと思う。「Journals of Knud Rasmussen」は原作を何度も読んでいるためかもしれないが、強烈な雪の照り返しで日焼けした顔や、動物の脂や血で汚れた使い込んだ衣服などが再現されて生活の匂いまで感じられるほどだったら、映像や言葉にもっと凄みが出たのではと思ってしまう。

実際には「アタナッジュアッ」ほど話題にならなかったようだが、現地におても忘れかけられている「大切な何か」を今に再提示するために、カナダとグリーンランドの協力でこのような映画が作られた意義は大きいと思う。カナダバフィン島とグリーンランドはデイビス海峡に隔てられているものの、目と鼻の先だ。にも関わらず、イヌイットたちの交流は意外と少ないように感じる(定期便も皆無)。おなじ言葉を話す者たち同士でもあるのに。だからこそスタッフにとっても、この映画制作は貴重な経験だったに違いない。